起業するということ

学生の頃、とくに小学生や中学生の頃の親友はずっと仲良しでいられる。大人になって友達をつくるのは難しい、というのは本音を言わなくなるからだろう。小学生や中学生は自己中なので、自分のことがとても大切で相手を平気で傷つける。いいかえれば本音で接しているので、そのときの親友は真正面からぶつかってきた仲なのだ。そんな仲だから利害関係もないし、ずっと言いたいことは言える仲でいられる。大人になって言いたいことを言いたい放題いえる仲になろうなんて、表面上ではそういっていても、そんな仲にはなれない。何かのサークルであれ、仕事であれ、どこか利害関係がつきまとうからだ。来年、主人の同僚が起業することになり、お互いに腹を割って話をすすめていこうといっていたが、相手はなかなか腹を割って話してくれないと少し不満そうだった。それが当たり前だと思うのだが、主人は共同経営をするのだから、クリアな関係でいたいという。お金が絡む繋がりなのだから、クリアな関係になれるのが理想ではあるが、職場で知り合った同僚との共同経営は前途多難だろうと予想している。そもそも共同経営をする職場の同僚はのんびり屋さんで、万人に好かれる曖昧な、いいかたを変えれば緩い優しいキャラ。主人といえば、とにかくせっかちで前倒しにコトをすすめなければ不安でしかたない性格。頼まれたことは瞬時にやってしまう。テキパキとしていないと気がすまない。のんびり屋さんの同僚は頼まれたことはやるにはやるが、とにかくのんびりしているので放っておくと1週間たっても返事がない。こんな凸凹なふたりがうまくいくとは到底思えないのだが、おたがいの良いところを知っているから共同で起業することにしたのだろう。本当は起業などやめて、どこかに就職して使われるほうが向いていると思うのだが、乗り掛かった舟なのだそうだ。来年から本格的に始めるために、今は経営の方針などを話し合っているが、主人はあいもかわらずせっかちで、同僚はあいもかわらずのんびり屋さんなので、主人の不満は終わることがない。始まる前からこれだけのストレスを感じているのに、どうして共同で経営するのか?ときいてみると、ひとりでは不安だから、という。相手への不満とひとりの不安がせめぎあっているのかもしれない。いっそのこと、ふたりともどこかに就職したほうがいいと思うのだが、乗り掛かっているようなので、見守るしかない。二人がお互いを補いながら良い経営ができるように願うばかり。